新しい日常

黒いパンツ(下着)に茶色のムラがまばらに出ている。実家での洗濯を父に任せたところ、洗濯機周辺から塩素の匂いが異様に漂っていた。ハ◯ターをがっつり入れたらしい。「ハ◯ター使った?汚れの目立つ、白い布を洗うときに使うんだよ!」と教えた。

思えば父が洗濯を始めてからかれこれ30分以上、洗濯機の音と注水の音が聞こえていた。様子を見に行くと水栓を目一杯開いた状態ですすぎタイマーは残り12分を示していた。これは・・・洗い15分→軽く脱水→すすぎ1回目15分→軽く脱水→すすぎ2回目15分(の途中で私が登場)と推察した。注水量と時間をもっと減らしても大丈夫なことと柔軟剤を入れるタイミングを教え、最後の脱水に入った。

前回帰省した時に、二槽式洗濯機の基本操作手順を書いたメモを洗濯機に貼り付けておいたのだが、次に来た時に見てみると、ベッと剥がされてその辺にポイッと置かれていた。父曰く、使い方はもう大丈夫、とのこと。実際はこのザマである。

再度洗濯手順メモを作り、貼りに行く。ハ◯ターのボトルに「汚れ物専用 めったに使わない!」と書いたマスキングテープを貼ろうとしたが、ボトルを手に取るなりそのマステをクシャっと丸めた。

ボトル「オレ『"キッチン"ハ◯ター』だで( ¯∀¯ )」

私「・・・そのようですね、失礼しました(´._.`)」

子どもの頃から認識していたが、本当に、なかなかクセの強い父だ。いや、初心者主夫あるあるなのだろうか?何であれ、記憶を振り絞り、母の見様見真似で頑張ろうとしたのはとても伝わってきた。やはりたまに帰省するだけの娘のメモなど、長年寄り添った妻の記憶には到底敵わないのだ。だから、父のペースで少しずつ、日常を作っていけば良いんだよね。

勝手な想像の中で何だか嬉しいような、ほっこりした気持ちが込み上げた。